今回のブログでは昨今の飲食店におけるマーケティングの種類についてお話ししたいと思います。
マーケティングを簡潔に要約すると「売れる仕組みを作ること」
経営学上、マーケティングの定義は「どのような価値を提供すればターゲット市場のニーズを満たせるかを探り、その価値を生み出し、顧客にとどけ、そこから利益をあげること」とされています。
マーケティングの基礎である1.誰に(マーケット)2.どのような価値を(メッセージ)3.どのようにして提供するか(メディア)の主軸を明確にすることを前提としマーケティング戦略を行います。
そこで代表的なマーケティングの手法とも言われているSTP分析を簡単にご紹介します。
STP分析
S(セグメンテーション)
和訳すると「市場細分化」。狙うべきターゲットには、どのような種類があるのか調査する為に市場を細分化します。具体的には市場や顧客を地理的変数・人口統計的変数・心理的変数・行動的変数といった4つの指標を元に細分化します。
T(ターゲティング)
区分けした市場から自店のメニューの特性等の要素を考え、自店にとって最も有効となるかを踏まえ、どの市場をターゲットにするかを選びます。
P(ポジショニング)
標的市場が決定したら自店の立ち位置の決定をします。市場の中で、どのように売り出すことで競合店舗に勝てるのかを考えるのに必要です。
STP分析のメリット
顧客やニーズについて整理できる
来店してくる顧客モデルのイメージがしやすくなる
自店のメニューの強みを明確化できる
顧客モデルがイメージしやすくなれば強みが明確になり、それを基礎により良い商品を開発できることにも繋がる
他店との競争を回避できる
他店との不必要な競争を回避する事ができ、競合の状況を分析し、自社が勝てる市場を見出すことができる
次に現代の主流であり必須事項になりつつあるSNS媒体を活用するマーケティングの手法をご紹介します。
SNS媒体は多くの業種に有効でありインターネット関連以外の業種とも相性が良いとされています。
その業種の代表が飲食業です。
SNSは広告
飲食店を運営する際、重要となるのが周知です。提供するお料理、飲み物、お店の雰囲気、内装などが優れていることも必要ですが、これらは入店してもらわなければ知ってもらう事が出来ません。
そこでSNSの特徴を理解し適切に使用する事により有効な広告塔にする事が可能になります。SNS媒体は無料で利用することが出来ます。自社アカウントを作成、運用する事はもちろん無料で行え、来店して頂いた、お客様がSNS上で情報を発信する事も無料広告となります。
さらに効果的なマーケティングを目指すのであればインフルエンサーを起用するなどの方法もあります。費用に関しては先方との契約内容によって相違があることが予想されます。
また各SNS媒体にはシェア機能が備わっています。自分以外の人物が情報を提供し、気に入った時、共有するための機能です。シェア機能を利用する事により自身の身近な存在、関連する人物にも共有しやすくなり拡散、周知を苦手とする飲食店のデメリットを上手く補う事が出来ます。
飲食店との関連を強める媒体もありSNSから予約できる機能やスケジュールと連携するツールなどサービスも日々充実しているため顧客を獲得しやすくなっています。
クーポンの発行や、キャンペーン情報を提供するなど飲食店が行うイベントにも対応できる媒体も増えているため、今後ますます多くの活用方法が誕生する事が予想されます。
SNSマーケティングの方法
➀公式アカウントの運用
TwitterやInstagramなど、無料SNSアカウントを開設
情報発信に活用できフォロワーや登録者を増やす事により影響力の高い媒体に作り上げることも可能です。
②キャンペーン実施
SNS媒体の中でキャンペーンを実施する事も可能
例えばユーザーに公式のアカウントをフォローしてもらい、特定の投稿をリツイートしてもらう事を参加条件とし来店時に使用できるクーポンをプレゼントするといった、参加型のフォロー&リツイートキャンペーンが挙げられます。
③インフルエンサー
インフルエンサーを起用しPR活動を依頼する
インフルエンサーは様々な人々に影響力を持っているため効果的な拡散はもちろん、狙った消費者層に的確にアプローチすることも可能です。
④エンゲージの活用
SNS媒体によるマーケティングの分析
「いいね」「コメント」「リツイート」などエンゲージと呼ばれる消費者の反応を数値化し分析及び活用することが出来ます。
消費者から寄せられる意見には多くのヒントが隠されておりSNS媒体はそれらを集めるツールとして非常に適していると考えられます。
媒体を絞り込む
前述したように様々な媒体があり、それぞれ運用が可能です。しかし複数の媒体を併用すると消費者に手間や煩わしさを感じさせてしまいます。また情報発信媒体としての役割も果たしにくくなり十分なマーケティング効果を発揮しなくなってしまいます。情報が分散し消費者は何を見て判断したら良いのか分からなくなってしまうことや、情報に意識を向けにくくなりマーケティング効果をさらに減少させてしまう恐れがあります。
媒体の特性
・実名登録制で実生活関連の投稿が多い
・リアルな知り合いとのつながりが多い
・若年層の利用率が低め
求められる情報 | 公式な情報 |
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利用目的 | CSRなど企業情報の発信 |
拡散性 | 〇友人及び友人の友人まで |
・画像や動画でのビジュアル中心のコミュニケーション
・若年層へのアプローチに効果的
・ハッシュタグフォローなどの機能により情報取得がしやすい
求められる情報 | ビジュアルで共感できる情報 |
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利用目的 | ブランディング |
拡散性 |
〇フォロワー ハッシュタグ おすすめ欄での繋がり |
・匿名登録制で本音の会話がうまれやすい
・複数カウントを所有するユーザーが多い
・ニュースやトレンドなどの情報取得ツールとして使われることが多い
求められる情報 | 新着情報 |
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利用目的 | ユーザーとのコミュニケーション |
拡散性 | ◎フォロワー以外にも届く |
■LINE
・他SNSを利用していないユーザー層が多い
・トーク/タイムラインの2軸で訴求ができる
・トークの開封率が他SNSより圧倒的に高い
求められる情報 | お得な情報 |
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利用目的 | 長期的な繋がり |
拡散性 | △友達、グループメンバーのみ |
■YouTube
・映像と音声によって体験を共有できる
・10代から50代以上まで幅広い世代の人々に利用されている
・1日あたりの合計動画視聴率は10億時間
求められる情報 | 視覚的に楽しめる情報 |
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利用目的 | ブランディング、ファンの育成 |
拡散性 | ◎チャンネル登録者以外にも届く |
コンセプトの統一性
SNSを活用する上で重要な事はコンセプトの統一です。
撮影アングルの統一、商品のみを登場させるなどもコンセプトに含まれます。コンセプトの統一により発信される情報に統一感が生まれ、美しさによりクオリティの高さを演出する事ができます。
クオリティの高さという価値を見ているお客様に無償で提供する事ができ、コンテンツとして愛着を持ってもらう事ができます。
継続
SNS媒体を運用する上で最も大切なことは継続するという事です。機能や用途によって、どの媒体を利用するか適切に判断し運用すれば大きな戦略になり得るものではありますが、すぐにその力を発揮できるわけではありません。数年の運用を経て、顧客を獲得し新しい可能性を提示してくれるものだということを念頭に置いて活用することが大切です。
以前は外食する際はグルメサイトで評価を見て、お店を探すのが当たり前でしたが、数年前に学生スタッフという話す中でお店を探す時はInstagramで例えば【#中目黒#カフェ】のように検索して探すという事を聞いて正直驚きました。他には色々な、お店を紹介しているインフルエンサー(グルメインスタグラマー)の方の投稿から、お店を探すという事も教えてもらい私が時代の流れに乗れていない事は承知していましたが若者の意見は、とても参考になると実感した場面があった事を今回のブログを書いている時に思い出しました。
確かにInstagramを見ていると知りたいポイントを押さえていて分かりやすい事や、同じお店の情報を多くの人が投稿している事で人気がある事も知れることが分かりました。
私自身、中々行きたいお店が見つからない時はグルメサイトを検索する事もあり、それぞれの情報発信源の良い所を活用してユーザーも使い分けるのかなと思います。
CHIYOも限られた店舗ではありますが店舗のアカウントを作成し各種SNSを運用している最中です。思うようにフォロワーが増えませんが前述したように継続し様々な投稿を参考にして、より多くのお客様の目に留まるような投稿ができるように今後も精進してまいります。
マーケティング戦略には様々な種類があります。今回のブログでは、ほんの一部のご紹介になっている事を予めご了承のほどお願いいたします。
今後、新規の飲食店を立ち上げる予定の方が、いらっしゃいましたら私達と一緒にマーケティング戦略の手法としてSNS媒体を活用してみませんか?
ご興味ありましたら、お気軽にお問い合わせください。